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保健室は絶対領域
第4章 長い夜
「人間は支配する側、支配される側の2種類に分かれるんだ。
俺は支配する側、先生は支配される側…とっても簡単でしょ?」
ガラスのような冷たい瞳で、不気味に笑うルイを見て、
桜子の全身から汗がひいて、背筋にぞっと悪寒が走る。
相沢先生のルイを敵にしない方がいいとは、きっとこの事で…
彼はこうやって人を支配し続けて来たのだろう。
桜子は俯いて瞳を閉じた。どうして、彼がこんな風になってしまったのか。
「そうやって、人の弱みを握ったり支配したり…そんなの楽しくないよ。」
桜子は、ルイの顔を見上げて悲しそうに呟いた。
「先生…誰も俺をコントロールすることは出来ないんだ。もう、お遊びはこの辺にしよう。」
一瞬、ルイの顔つきがひるんだ気がした。