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いつでも初恋
第2章 無くした記憶
ガチャ―――

『ただいま~』

誰もいないワンルームマンションの一室。

家具付きのワンルームは私だけのお城。

エアコンのスイッチを入れ、コートをハンガーにかける。

部屋着に着替えてベッドに入ろうとした時、携帯のバイブに気がついた。

「はい「今、どこ?」」

声が重なる。

「家」

「はぁ~…帰ったら知らせろっつっただろ?」

「…………。」

「おいっ、聞いてっか?」

「聞こえてる」


いまだに何で直人と二人だけになったのか思い出せないけれど、エラく上からじゃない?

「ごめんね、まだ酔っ払ってるみたいで」

「だろうな」

少しの沈黙の後、

「明日、10時に迎えに行くから」

「えっ?家、知ってるの?」

「あぁ、宮本に訊いたからな」

宮本さん…あぁ、あの人の担当地区だったな、ここら辺。

「それって、デート?」

「そうだろう?」

何で疑問符なんだよ!よく判んない奴

「わかりました!」

「んじゃな!」

寝よ。

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