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白雪姫にくちづけを
第26章 こひつじレッスン*


*** *** ***


『あ、ねえ。そういえば、ちゃんと謝ってなかったよね?』


遅めの朝食をとった2人。
あずさは食器を片付けながら、浩巳を見る。


『ん、何が?』


『ヤキモチ、妬いたこと。無理に今までのこと聞くようなことして、ごめんね。』


『そんなこと。』


浩巳はテーブルを拭くあずさの手をとって、ソファに促す。自分の足の間に座らせて、後ろから柔らかく抱きしめた。


『謝る必要なんかないよ。そこはむしろ嬉しかったし。』


『えぇ?』


『今までの女性関係が不真面目だったのを知られるのは怖かったけど。ヤキモチは単純に嬉しいだろ。いつもおればっか妬いてんだから。』


『そんなこ…ふぎっ!』


『ざまみろ。』


振り向くあずさの鼻をきゅっと掴んで、浩巳は笑った。


『それより、おれは…ありがとうだな。』


あずさから手を離し、言いにくそうに彼は呟いた。


『おれの…卑怯な部分。あずさは受け入れてくれたから。』


『そんなの…全然卑怯なんかじゃないよ!そう思えるのはあたしだけって、嬉しいよ?』


まっすぐ見つめる彼女に、浩巳は目元を崩す。その純粋な想いに、根負けしたような気になった。


『……そっか。(敵わないな。)』


『あ、でも…』


『ん?』


『ううんっ//!やっぱ何でもな…むぐっ!』


なにか言葉を飲み込んだあずさに、浩巳はまたも鼻をつまむ。


『ダメ。ちゃんと言わないと離さない。』


『む、むぐぅぅ…!///』


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