この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
嘘つきな唇
第1章 出逢いは突然に
『……雪奈が……
俺の事マジで好き、って解ったから話すよ。』
『……ルウ……
有り難とう……』
『……雪奈……
話すけどマジで、
壮絶だから……
雪奈がもし聞くに、耐えられなくなったら、この場所から、去っていいから。』
『……』
『……それは……
雪奈が決めていいよ。』
『……解ったわ……でも逃げないわ……ルウの事が知りたいの……』
『……雪奈……
有り難とう……
俺も雪奈には俺の、全てを知って欲しい……そんな、
気持ちだよ……』
『……ルウ……
有り難とう……』
『……雪奈……
寒くない?
身の上話結構長く、なるし……
寒いなら何処か、
休憩するよ?』
『……ううん……
此処でいいわ……
ルウともう少し海を見て居たいから……』
『……ああ……
そうだよね……
有り難とうな、
雪奈……』
時刻はお昼過ぎで、ちょっと寒かったけど私は、
寒さなんて平気
だった……
……ルウと……
一緒にこうして、
海を見て居られる、事の方が私は、
幸せだった……
……やがて……
ルウがゆっくり、
そして静かな口調で語り出した……