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嘘つきな唇
第2章 嵐の一夜




『……雪奈……
行って来るよ。
なるべく早く、
出るから……』




『……ルウ……
ゆっくりして来て』



『……雪奈……
有り難とう♪』



ーーー
ーーーー
ーーーーー




……ルウが……
部屋を出てから……私は浴衣の胸元から……
そっと自分の胸に、手を入れて見る……






……体が熱い……
疼いてる……







……ルウに……
この熱を沈めて、
欲しい……







……私……
エッチなのかしら?






……だけど私が……こんなに大胆に、
なるのは……







……きっと……
ルウにだけよ……







……ルウ……







……愛しい人……
大好きな人……







……今夜……
私を受け止めて、
くれますか?……



……ルウ……
今夜だけでいい……






……ルウ……
貴方の愛を私に……貰えますか?……



……今夜だけ……




……そう……
今夜だけでいいから。







……ルウと……
永遠なんて……
望まないから……







……今夜だけ……
貴方の恋人に、
して下さい……




……私の……
最初で最後の……
お願いをどうか……聞いて下さい……




……幾つも……
願い事をすると、
きっと……







……全部……
無くすから……







……願い事は……
たった1つだけでいい。







……神様……
どうか私に少しだけ味方して下さい……






……ルウ……







……今夜私は……
貴方に全てを、
ぶつけます……



……どうか……
願いが叶います様に。











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