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斉藤太一です
第11章 夏休み
しずくが
僕の前に現われてから
僕はまた
かすみのことばかり
考える日々を
送るようになったよ
君に会えなくなって
しばらく
落ち込んで・・・
毎日毎日
コンビニと
僕の部屋の前で
溜息をついていたんだ
何年かたって
全てが
思い出みたいになってね
もちろん
かすみを
忘れることはなかったけど
たまに
ふと
コーヒーカップを
テーブルに置いてみたりして
君との
色んなことを
思い出したりしてたんだ
でも
まさか
7年も経ってから
君の手紙を
読むことになるなんて
思ってもみなかったよ
そして
君の子供に会えるなんて
思ってもみなかったよ
しずくに
「おとーさん」
って呼んでもらえるなんて
思ってもみなかったよ