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斉藤太一です
第13章 再会と約束
かすみ
覚えてくれていたの?
僕は
コーヒーが好きで
君と一緒の時
多分
コーヒー以外のものは
飲んでいなかった
それを
覚えてくれてたんだとしたら
僕は
すごく
うれしいよ
「ブラックだったよね?」
自然に
目じりが下がっていたと思う
僕のことを
少しでも
覚えてくれていることが
こんなにも
うれしくて
こんなにも
幸せな気分になるなんて・・・
「・・うん・・
い、いただきます」
目の前の
グラスを手にすると
かすみは
少し微笑んで
冷蔵庫を開けて
コーヒーのパックを
片付けた
「お、おいしいよ」
「スーパーのコーヒーよ?」
「あ、あぁ
でも・・ほんとに」
「ありがとう」
「うん・・」