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斉藤太一です
第13章 再会と約束


「あっ、ごめんね

お客さんからかも
しれない・・・」




「いえ、どうぞ出て下さい」




かすみに促され
電話に出ると

予想通り
お客さんからの電話で

急ぎのクリーニングが
あるから・・・とのこと




残念ながら

僕は
帰らなければ
いけなくなってしまった




電話のやりとりから
かすみはそれを
察したようで




「かすみちゃん・・」



そう僕が
言っただけで



「お仕事ですもん
仕方ないですよね」



そう言って
しずくの顔を見ていた





しずくだけが
状況を
飲み込めていなくて


まだ
機嫌良く
コップを握っている




「しずく・・

斉藤さん
お仕事で
行かなくちゃいけないんだって」





「え~・・・・」





しずくは
途端に機嫌が悪くなり

怒ったような
悲しいような
複雑な顔を見せた




仕方ないでしょ?

とか

我慢しなさい

とか・・・



かすみは
しずくをなだめていたけど

しずくの機嫌は
全くよくならなかった


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