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斉藤太一です
第13章 再会と約束
玄関を出て
振りむくと

かすみが
靴を履きそうになっているのが見えて



「いいよ、ここで。

しずくちゃん
一人になっちゃうし

近くでタクシーを拾うから
ひとりで大丈夫」



そう伝えた。






「・・すみません・・」






「・・・じゃあ・・」






「・・はい・・・・」









どうしよう









「・・・・・・」









僕は

いつまでたっても




かっこ悪い








「・・・あ、あの・・

・・かすみちゃん・・・」







そして




せっかく

会えたのに




泣きそうなほど

落ち込んでいる






「・・はい・・」






でも






このままじゃ



だめなんだ








「僕の・・・


僕の話を
聞いて欲しいんだ






いや・・・」





何言ってるんだよ

君の話が
聞きたいんだって



言わなきゃ
いけないのに





「・・・?」




話してもらえる
自信がなくて




だから





結局

そんなこと
言ってしまって・・






「斉藤さん・・・」







「・・はい」







「電話・・

・・電話しても

いいですか・・」



















「・・・もちろんだよ」










君を

助けてあげたいのに




君に

助けてもらって
ばかりなんだ
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