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斉藤太一です
第14章 変わらない僕・変わらない君

君のこと

心の中で
僕はずっと


かすみ


って呼んでいたんだ





でも

絶対に
言葉には
できなくて…





いや


あるよ

言葉にしたこと






この部屋で

一人きりに
なってしまった時




ひとりごとのように
言葉に
したことは



あったと思う




一度
言葉にしてしまうと



そう呼びたいと
思ってるのに

とても
恥ずかしかったのを

覚えてるよ






かすみは



かすみと
呼んで欲しいと
言ってから




照れ隠しなのか


また

コーヒーを
飲みはじめた





上手く


呼べるかな




上手く

声になるだろうか





あんなにも

呼びたいと
思っていた





君の


……名前
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