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斉藤太一です
第15章 近づく距離・遠ざける君
「邪魔しないように
閉店の時間に合わせてきたの
しずくが
斉藤さんに
会いたいって
きかなくて・・・」
「うれしいな・・
僕に
会いにきてくれたのかい?」
しずくの頭に
そっと触れると
しずくは
うんうんと
2回うなずいた
そんな
しずくが
かわいらしくて
仕方ない
たまらず
抱きしめてしまいたいくらいだけど
そんなこと
出来るわけもなく
僕は
奥歯をぎゅ~っと
噛みしめていた
「もう戸締りするところなんだ
ちょっと待てる?」
立ち上がって
かすみの目線に
合わせると
かすみから
甘い香りがした
「うん、平気」
「じゃあ・・
あ、そうだ
奥に休憩室があるんだ
そこで待ってて」
僕は
しずくに飴をあげて
2人を休憩室に
案内した