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斉藤太一です
第16章 ぶつける感情・吐き出す感情
部屋に帰ると
テーブルに
おにぎりを置いて
座りこむ
まるで
床に根が生えたように
僕は
そこから
動けなくなってしまった
どうしよう
もう
かすみは
ココに
来てくれないかもしれない
しずくどころか
かすみにさえ
会えなくなって
しまうかもしれない
潤む瞳を
必死でこらえながら
僕は
携帯に触れた
「ごめんね
勝手に・・・」
そこまで
文字を打って
指を止めた
だめだ
電話しよう
メールを
送信したら
返信が来るまで
地獄だ。
それに
返信が
来ないかも
しれないじゃないか
7年前みたいに・・・。