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斉藤太一です
第16章 ぶつける感情・吐き出す感情
「しずくは・・・


しずくは
斉藤さんの
子供じゃないから・・」




「そんなことは


分かってるよ



でも
それでも

できれば・・

しずくちゃんに
おとーさんって・・」





おとーさんって
呼ばれたい

そう
言おうとした時


かすみが
僕の言葉を
遮った





「だって

だって
しずくは
斉藤さんの
子供じゃないんだよ?


斉藤さんは
優しすぎるんだよ


かわいそうだから?


しずくが
かわいそうだから
そんなこと

言ってるの



そうに
決まってるっ



しずくは
斉藤さんが
大好きなの


でも…
斉藤さんが
本当におとーさんにならないなら
これ以上
好きにならない方がいいに
決まってる



私が…

私が勝手に
斉藤さんがおとーさんだなんて
教えたから
いけないんだけど



しずくに


もう寂しい思いを
させたくないの

悲しい
さよならをさせたくないの




私と斉藤さんに
未来がないなら



これ以上
会わない方が…



いいの…」




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