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斉藤太一です
第18章 遅くなってごめんね、かすみ

急な
かすみのお願いに

僕の
髪をなでる手が止まった



ゴクッと

喉仏を
上下に動かして
しまった音が



聞こえてしまっただろうか…



目を閉じたままの
かすみに

僕は
返事もしないまま



唇を寄せた




僕が

かすみの
唇を
ついばむと


ドリップが落ちる音だけが
部屋中に広まった



舌先を
舐め合うと


小さな
濡れた音が
広がり


しずくのいない部屋に


僕の
ベッドがある
この部屋に


大人の甘い音が


止まらなくなった
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