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斉藤太一です
第6章 隅っこと隅っこで
「寂しい時も・・あるよ・・」
君がね
かすみが
目を閉じていたから
「あの人が・・いないから?」
どんなことでも
つい・・
「・・ううん・・
そうじゃ・・ないんだ・・」
話してしまうんだよ
「あの人のことは・・もう・・
大丈夫なんだ」
「好きじゃなくなったってこと?」
「今思えば・・・
あれが
好きって気持ちだったかどうかも
あやしいよ
寂しい心を
埋めてただけかもしれないんだ」
「埋めてただけ・・?」
「・・・うん・・・
うまくは
言えないんだけど・・
彼も・・
あの人も僕も
寂しかっただけなのかも
しれないなって・・
最近思うんだ」
「・・そう・・・
でも・・まだ寂しいの?」
「恥ずかしいけどね
・・うん・・
寂しい時は・・あるよ」
「どんな時?」
かすみが
ココにいない時