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斉藤太一です
第9章 あたし・・・帰るね
「ちょっと・・・久しぶりだね」
かすみが
部屋に来てくれたのは
一週間ぶりだった
「うん・・ちょっとね」
「・・うん」
言葉を濁すのは
珍しい
君はいつも
しっかりした口調で
話をするのに
表情も・・・硬い
かすみは
余程待っていて
体が冷えてしまったのか
部屋に入っても
マントみたいなのを
肩にかけたまま
いつもの場所に
座っていた
「斉藤さん」
「ん?」
「斉藤さん・・いいパパになりそうだね」
「え?
どうしたんだい急に」
「さっきの見てたんだ
転んだ男の子
抱き上げてあげてたでしょ」
「あ・・あぁ・・・
あの子は
下の階に住んでる子でね
仲良しなんだよ
そして・・泣き虫なんだ(笑)」
「それだけじゃないよ」
「ん?」
「優しい」
「そんなことないさ
みんなと
同じようなもんだよ」
「優しいよ
私の事
一度も怒ったこと
ないじゃん」
君が
お酒の臭いを
させてても
怒らなかったからかい?
手首に
包帯を巻いていても
何も言わなかったから?
どうしたの・・かすみ
かすみが
部屋に来てくれたのは
一週間ぶりだった
「うん・・ちょっとね」
「・・うん」
言葉を濁すのは
珍しい
君はいつも
しっかりした口調で
話をするのに
表情も・・・硬い
かすみは
余程待っていて
体が冷えてしまったのか
部屋に入っても
マントみたいなのを
肩にかけたまま
いつもの場所に
座っていた
「斉藤さん」
「ん?」
「斉藤さん・・いいパパになりそうだね」
「え?
どうしたんだい急に」
「さっきの見てたんだ
転んだ男の子
抱き上げてあげてたでしょ」
「あ・・あぁ・・・
あの子は
下の階に住んでる子でね
仲良しなんだよ
そして・・泣き虫なんだ(笑)」
「それだけじゃないよ」
「ん?」
「優しい」
「そんなことないさ
みんなと
同じようなもんだよ」
「優しいよ
私の事
一度も怒ったこと
ないじゃん」
君が
お酒の臭いを
させてても
怒らなかったからかい?
手首に
包帯を巻いていても
何も言わなかったから?
どうしたの・・かすみ