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隠匿の令嬢
第12章 檻の邸



 レオの体温を遮る物があるのは、快感を教え込まれたアリエッタには拷問に近かった。


 伸び幅に限界のあるドロワーズ越しではアリエッタの感じるところへレオの指を到達させないし、熱い舌の感触も半減してしまう。


 だから結局「脱がせて」と再度乞う羽目になる。今度はおねだりとして。




「あぁ……これほど素晴らしいプレゼントは他にないな」


 すべてを剥ぎ取ったレオが、肌を晒すアリエッタを欲望の焔が灯る眼差しで愛でる。


 視線にさえ感じてしまい、焦れる悦楽が肌と心を刺す。


「そんなに見詰めないで……」


 淫らな身体をしているのを悟られたくなくて、脚を閉じ腕で乳房を隠すとすぐに剥がれる。


「無理だ。こんなに美しいものを見ずにはいられない。ガラスケースに飾ってずっと眺めてたいくらいだ」


 本気とも冗談とも取れる口調にアリエッタが困惑を浮かべると、レオはくつくつと喉を鳴らす。


「冗談だ。触れられないのは俺が耐えられない」


 レオの手が髪から下へと辿り、その道を唇でも辿る。





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