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隠匿の令嬢
第21章 その世界、色鮮やかに



「レオだって、王女さまの手を握ってたわ」


「は? いつ」


「温室で……」


「あれを見てたのか……。違う、あれには訳が……いや、悪い」


 罰が悪そうにするレオの頬に触れる。


「いいの。でもひとつだけお願い聞いてくれる?」


「アリエッタの頼みならいくつでも」


「その……。私もレオを気持ちよくさせたいの。どうすればいいか教えてくれない?」


 恥じらいながら口にする。とても大胆な申し出をしているのは解ってる。だが欲が出てしまったのだ。


 想いが通じ合って初めて肌を重ねる。だから溶かされるばかりでなく、レオの快感も高め、文字通り愛し合いたい。


 レオは少し面食らったような顔をしてから、僅かに口角を持ち上げた。


「ならアリエッタのここで俺のここを愛せるか」


 手でレオの逞しい屹立を握らされ、唇を指でなぞられた。


 つまり……唇でレオの雄を愛撫する、ということだろう。


「無理にとは言わない」


 アリエッタがオロオロしていると、レオは即座に言った。





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