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そして自分は堕ちた
第3章 枷
細い縄に力を入れて肌を食い込ませながら千切ろうとする。食い込む肌には赤い筋と擦り傷がいくつか出来ているが、背に腹は代えられない。

「...ッ...お願いだから...ゥクッ...早く、ちぎれてよ...アウッ...」

痛みの所為で僅かに声を漏らしながら顔に血を上らせ、頬を赤くそめつつもがく。

いつあのバカが帰ってくるかも分からないし、悠長に構えてられるほどの時間...遺された時間は、きっともうあまり無い。
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