この作品は18歳未満閲覧禁止です
2 人 に 堕 ち て 。
第20章 彼 と 彼 女
「…っきゃ!」
お姫様だっこ。
ふと、脳裏を横切る彼。
意外と、力あるんだな…。
彼のように腹筋まで割れているわけではないが、
細くてもしなやかに筋肉がついた腕。
さっきよりも少し高いかも…
ーーーーだめっ、比べちゃ…っ
どうしても、思い出してしまう。
……佳孝。
比べても仕方がないのに、
身長も、体格も、違う。
だから、覚えていた。
記憶を塗り替えたくて、
康希に気づかれたくなくて。
茉麻は康希の首に腕を回した。