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2 人 に 堕 ち て 。
第13章 ふ た り



初めて知った熱い想い。
自分の中に芽生えた、この想いが
たぶん、恋愛感情なのだろう。

熱い言葉とは裏腹に、佳孝は冷静だった。





彼女に、声をかけたのは数ヶ月前。
ゼミが一緒になった奇跡を信じていた。
大勢の飲み会ですこしずつ距離を縮めて、やっと、ふたりで飲みにいけるポジションを手に入れた。
…あの夜。
茉麻を抱えて、向かった彼女のアパート。
自分だけが彼女の瞳に映る瞬間が、
彼女を独占できる瞬間が、来ると信じてた。



扉の向こうにいたのは、目を見開いたオトコ。
ーーーまるで絵本から飛び出した王子様のような顔立ちをした康希。
こんなにキレイな顔のオトコ、見たことがなかった。
顔だけじゃない。
180センチの長身とスタイル、それに雰囲気。
…自分とは、すべてが真逆だった。


瞬時に悟った、あの瞬間。


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