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とあるオクサマのニチジョウ
第11章 Scene.01
 
「…気付いていないとでも思ったの?」

「い、いや……。そんな事は………」

「私も、ナメられたモンよねぇ………」

「だ、だから……あれは………」

「言い訳なんて出来ないわよねぇ?
 あんな、あからさまにさぁ……」

「もう…勘弁してく………」

「アンタにそんな事が言える権利があると思って?」

「……………」

「で、ダンマリする訳ね?」

「もう……どうし………」

「アンタは私に対して、真っ先にっ………!?」

「お…おいっ!?」

「ゴホッ…ゴホッ……
 へ、平気よ………ちょっと…噎せただけだから………」

「で…でも…少し横に………」

「そうやって有耶無耶にしようったって無駄だからねっ」

「い、いや……そうじゃなくて…本当に………」

「そうやって優しさをちらつかせるのが手口な……ゴホッ…ゴホッ………」

「ほ、ほら……血圧だって上がるだろうし………」

「し、仕方ない…わね……ゴホッ………でも…許した訳じゃないからっ」

「わ、分かった……分かったから、今はとにかく………」

「アンタは私から……………」

「……………分かってる………」


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