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議員秘書のイケない日常
第1章 先生との馴れ初め
議員なんて、住む世界が違う人だと思ってた。
選挙も真面目に考えてる方じゃなかった私が、ひょんなことから高瀬議員を紹介してもらうことになった。

高瀬議員に、一度深刻な悩みを相談してから、何度か議員控え室に出入りするようになり、
「次の仕事が決まるまでの間、ちょっと手伝ってみない?」
と声をかけられて、上手い具合に区役所の議員会館で事務員的な仕事をやらせてもらっている。

「ああん、先生…。」
高瀬さんのいやらしい、私の体を舐め回す視線を浴びながら、胸を触られて、ガードが一気に溶ける。

同時に、私の中のいやらしさが溢れてくる。

私の体を貪ることしか考えていない、この中年男性とめくるめく快感の世界に堕ちたいと想う。
私から高瀬さんに舌を絡めるエッチなキスをする。
「うんうん。」
とすぐに高瀬さんも反応して、お金のための愛人じゃない、私はこの人のことが好きなので嬉しかった。

女たるもの、やっぱり好きな男に抱かれたい。

高瀬さんは私の父親よりも年上だけど、同年代の彼氏と同じように恋愛感情を持てる。
否、立場も経済的にも包容力があるから、それ以上にはまる確信はあった。

今、凄く高瀬さんのことが好き。
でも、どんながんばっても私は二番目。

私以外にも愛人がいるのかな。
私は、愛人をやるのは35年生きていて初めてだった。
だから、愛することが苦しいことだというのはわからなかった。
今までは、好きな気持ちをストレートに相手にぶつけて、二人でどんな恋愛をしようと自由だった。

けれど、高瀬さんの様に政界の大物で、年もいっている「ホンモノの愛人」の立場になると、迂闊な行動はとれなかった。
会えなくて淋しい気持ちを伝えることも、行動を知ることも出来ない。

高瀬さんの都合のいい時間に会って、気分でセックスしたり時間があれば食事に連れて行ってもらう。
それだけの関係だ。


望んだことだったはずだ。

けれど、手に入れてみると不自由さを感じずにはいられない苦しい恋だった。



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