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不器用なくちびる
第8章 別離
私にとってこの1年は、
とても穏やかなものだった。
相変わらず仲の良い友達は作れなかった
し、寂しくないと言ったら嘘になるけど
…これ以上傷付くこともない。
そんな冬眠の熊みたいな毎日を
送っていた時、大好きなあのヒトが
私にある提案をしてくれた。
小さい頃からピアノを教えてくれた
美姫おばさんは、今イギリスにある
音楽学校で講師をしていて…
子供のいないおばさん夫婦は、一緒に
イギリスで暮らして、その学校に
通わないかと言ってくれたんだ。
お金がかかる話だけど…
一流大学にピアノ留学するのとは違い
何とかなる範囲だから、栞の好きな
ようにしなさいと両親は言ってくれた。
みんな私を心配してくれてるんだよね…
私は迷わず、決めた。
とても穏やかなものだった。
相変わらず仲の良い友達は作れなかった
し、寂しくないと言ったら嘘になるけど
…これ以上傷付くこともない。
そんな冬眠の熊みたいな毎日を
送っていた時、大好きなあのヒトが
私にある提案をしてくれた。
小さい頃からピアノを教えてくれた
美姫おばさんは、今イギリスにある
音楽学校で講師をしていて…
子供のいないおばさん夫婦は、一緒に
イギリスで暮らして、その学校に
通わないかと言ってくれたんだ。
お金がかかる話だけど…
一流大学にピアノ留学するのとは違い
何とかなる範囲だから、栞の好きな
ようにしなさいと両親は言ってくれた。
みんな私を心配してくれてるんだよね…
私は迷わず、決めた。