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第5章 肉欲の薔薇

隅田監督に贔屓にされ、
私は監督が撮るＡＶの看板女優になった。

「エリカ、
純粋で愛らしい蕾が開花すると、
情熱的な艶のある女に仕上がってゆくな。
お前のマネージャーの清水は、先見の明を持った、
鋭い男よのう」


「清水？」

「エリカの事を頭を下げて頼んできた。
純な彼女を汚してゆく事で、綺麗に開花する女だから、
監督の作品で女にしてやってくれって」

「清水がそんな事を？」

「デビュー作の、
裸の女神は、当たり役だったな。

陵辱されて、
純粋なお前が汚れてゆく様は、
見ていて興奮した。

悲痛な叫びと裏腹に、どんどん脱がされて、
穢れを知らない身体が汚されてゆく。

残酷だけど、
興奮する。

人はそういう欲望を、
映像として期待するのさ。

本当にレイプしちまったら、
犯罪になるだろう？

ＡＶっていうのは、
そういう眠っている願望を、
静かにそっと叶えてやるもんさ。

実際にレイプしちまう鬼畜と一緒にされても、
迷惑な話だがな。

理性のある奴は、
そんなエリカを見て満足して終わるのさ。

エリカを撮っている時、
『みたい奴に見せてやれ！』
って気持ちでカメラを必死で回して、
俺自身が叶えられない願望を満たされた気がした。

臨場感が半端なくて、ドキドキもさせられた。
エリカ、いい女になったな」