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第1章 放 課 後 の 教 室

「え…っ、と…その…」



息がかかる、近すぎる距離。

真剣な瞳の彼が、わたしを見下ろす。



「ねえ…誰を見てるの、いつも、ここから。…ここ、俺の席だよね？」





ーーー気付かれてた…

恥ずかしくて、顔をあげられない。



すこし俯くと、
前髪に彼の吐息がかかり、揺れた。




また、グッと近づく、距離。





どきん、高鳴る胸。





「…前島さん、教えてよ。誰を見てたの？…教えてくれないと、離さないよ？」