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『ヒロキ』
第2章 最悪な出会い

男たちの自己紹介が終わると、


「ねぇ、名前は?」


コウイチが、
身を寄せてきながら尋ねてきた。


(…!!近いんですけどっ!)


驚いて後退りしてしまった。


「…ミオです。」


目を逸らしがちに
答える。


「ミオちゃんか~♪かわいい名前だね♪
オレらより大人っぽく見えるけど…お姉さん、OLとか?」


「…そんなとこ。」



初対面なのに馴れ馴れしい奴らで、素面ならかなりイラついただろうけど、


すでに酔っていたアタシは、あまり気にならなくなっていた。


「大人の女性は、やっぱ違うねぇ~!」


と言いながら、
ヨウヘイが口元に厭らしい笑みを浮かべている。


「何か、急に誘っちゃってゴメンね!迷惑だったかな…?」


リョウタが
こちらの顔色を窺いながら話しかけてきた。


「大丈夫です。」

笑顔で答えておく。



ヒロキはというと…


リョウタの隣で
相変わらずニコニコしてる。

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