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第11章 怪我人には優しくしましょう

狂おしいほどに熱を求める淫らな自分が、それを否定するもう一人の自分を飲み込んでいく。

「はぁっ！ ふぅんっ！」

ヒールダートの舌がピストンを始める。
内側のザラザラを強くなぞられるのが気持ち良い。

「んんっ！ んー！」

もしも体に入り込んでいるものが、今口にしている熱く固いものだったら――。

それだけで、きゅう、とヒールダートの舌を締め付けてしまう。