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姫はひそやかに咲き乱れる~戦国恋華【れんか】~
第3章 転機

これだけ蹂躙され尽くしても、邦昭の方は小袖どころか袴さえ脱がなかった。ただ徳姫だけがすべてを剥ぎ取られ、あの男に裸身を晒し根こそぎ奪い尽くされたのだ。自分だけが乱れに乱れて、痴態の限りを見せたのだと思うと、死んでしまいたいほど恥ずかしかった。
泣くだけ泣くと、徳姫はのろのろと着物を着た。部屋の四方に脱ぎ散らかされた襦袢や帯、小袖、打掛を拾っていると、新たな涙が湧く。襦袢に袖を通す時、胸の谷間や、乳房に無数の赤い斑点があるのに気付いた。
泣くだけ泣くと、徳姫はのろのろと着物を着た。部屋の四方に脱ぎ散らかされた襦袢や帯、小袖、打掛を拾っていると、新たな涙が湧く。襦袢に袖を通す時、胸の谷間や、乳房に無数の赤い斑点があるのに気付いた。

