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姫はひそやかに咲き乱れる~戦国恋華【れんか】~
第2章 恋の唄

こうして、戦いは終息を見たが、邦成の非道はそれだけでは終わらなかった。正之の母であり、先代白鳥国主長戸正次の夫人為姫を火刑に処し、亡き敗将正之の妻であったお幸(こう)の方を自らの継室としたのである。
正之の母為姫は邦成にとっては、血の繋がった叔母に当たるが、この時、既に邦成の母―つまり為姫の姉寧子(やすこ)は亡くなっていた。が、いくら寧子が亡くなっていたとしても、叔母を惨たらしい火焙りに処するなぞ、到底まともな神経の持ち主の所業とはいえまい。
正之の母為姫は邦成にとっては、血の繋がった叔母に当たるが、この時、既に邦成の母―つまり為姫の姉寧子(やすこ)は亡くなっていた。が、いくら寧子が亡くなっていたとしても、叔母を惨たらしい火焙りに処するなぞ、到底まともな神経の持ち主の所業とはいえまい。

