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第1章 抱かれ上手。

夕方になると、
一度サヨナラをして、
私達は泊まっている民宿に帰る。
夕食後にまた会う約束をした。


ユウジのグループは、
貸し別荘を借りているらしく、
そこに招かれていた。

民宿の夕食やお風呂の時間が、決まっていたので、
やや名残り惜しかったが、それが終われば、
特別に門限もなく、自由だった。


ワクワクやドキドキの予感が、
抑えられない。

民宿に帰り、
夕食を取りながらの女子トーク。

「丁度、人数合う大学生と知り合えて、
良かったね」

私達のグループのリーダー格の、紗栄子は喜んだ。

「だよね」
由梨も紗栄子に同調する。

「実は、
最初ユウジが一番好みだったんだよね」
麻衣が言う。

「そうなの？」
私は、驚いて麻衣に聞き返す。

「あ、いいの 。
いいの。
彼氏居るし、
今日が楽しければそれでいいから」
麻衣は笑う。

「そうそう、
彼氏持ちは遠慮して貰って、楽しもう！」
紗栄子も私に言ってくれた。

麻衣も紗栄子も彼氏は居たけど、
好奇心旺盛な年頃の私達四人は、
夏休みの思い出に、この旅行を計画した。


私達は高校のクラスメートだった。


若い女が海に行けば‥‥‥‥

甘い夏の誘惑やアバンチュールは、
想定内の事。



背伸びをしたい。
女になりたい。
刺激が欲しい。


そうね、
多分きっと。


誘惑に、わざと負けたくなるくらい、
冒険したい年頃だったのかもね？