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ビターチョコレート
第11章 正真正銘の愛。

マスターがコーヒーを運んできた。
「おめでとう。
圭ちゃん、あずちゃん。
圭ちゃんさ、お昼からここに居るの。
ずっと緊張してあずちゃんを待ってたんだよ。
俺が大丈夫だよって言っても、不安がってね。
万が一、あずちゃんに振られたら、
店閉めてやけ酒付き合う約束までしてさ。
その必要がなくなって安心したよ」
マスターは笑顔で言う。
お盆からブレンドコーヒーを私の前に置くと‥‥‥
コーヒーカップのお皿の上のスプーンの上に、
キラキラ光る指輪。
「おめでとう」
マスターはそう言うと、カウンターに帰った。
「梓、
梓と出会って、
あの駅で声を掛けてから
今日でちょうど一年。
一目惚れでした。
同じ苦労をした君だからこそ、
労わりあって生きてゆけると思うんだ。
結婚して下さい」
「はい。
こちらこそ宜しくお願いします」
圭介が指輪を取り、
私の左手の薬指にはめる。
「この演出は圭ちゃん?」
「いや、マスター」
私は笑う。
圭介は照れていた。
「マスターに協力して貰ったの」
「ロマンティック過ぎ」
「マスターもこうしたみたいよ。
奥さんに」
「素敵ね。
スプーンの上の指輪。
圭ちゃんがさ指のサイズ知りたがるから、可笑しいと思ったら…」
「この日の為!」
二人で顔を見合わせ笑う。
運命に導かれ‥‥‥‥
多分、これは単なる偶然なんだけど、
圭介は雅人と同じ歳だった。
私より2つ年上。
雅人とは似てないけど、
不思議とすぐに分かり合い、
好きになった。
これも運命?
「おめでとう。
圭ちゃん、あずちゃん。
圭ちゃんさ、お昼からここに居るの。
ずっと緊張してあずちゃんを待ってたんだよ。
俺が大丈夫だよって言っても、不安がってね。
万が一、あずちゃんに振られたら、
店閉めてやけ酒付き合う約束までしてさ。
その必要がなくなって安心したよ」
マスターは笑顔で言う。
お盆からブレンドコーヒーを私の前に置くと‥‥‥
コーヒーカップのお皿の上のスプーンの上に、
キラキラ光る指輪。
「おめでとう」
マスターはそう言うと、カウンターに帰った。
「梓、
梓と出会って、
あの駅で声を掛けてから
今日でちょうど一年。
一目惚れでした。
同じ苦労をした君だからこそ、
労わりあって生きてゆけると思うんだ。
結婚して下さい」
「はい。
こちらこそ宜しくお願いします」
圭介が指輪を取り、
私の左手の薬指にはめる。
「この演出は圭ちゃん?」
「いや、マスター」
私は笑う。
圭介は照れていた。
「マスターに協力して貰ったの」
「ロマンティック過ぎ」
「マスターもこうしたみたいよ。
奥さんに」
「素敵ね。
スプーンの上の指輪。
圭ちゃんがさ指のサイズ知りたがるから、可笑しいと思ったら…」
「この日の為!」
二人で顔を見合わせ笑う。
運命に導かれ‥‥‥‥
多分、これは単なる偶然なんだけど、
圭介は雅人と同じ歳だった。
私より2つ年上。
雅人とは似てないけど、
不思議とすぐに分かり合い、
好きになった。
これも運命?

