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みんな同じ空の下
第17章 シバ・スニヤ ~其の弐:龍を咬む者~
くすぶる怒りを持て余したまま二年が過ぎた。二十二になったシバは、仕事を転々としながらも変わらぬ日々を過ごしていた。
相変わらず、己の権力を振りかざしている役人も貴族も富豪もいたが、シバはただ怒りを自分の内側に隠すほかなかった。
この日も、道の真ん中を我が物顔で馬に乗って進んでいる地方貴族と思われる男が、進路上で遊んでいる平民の子ども達に暴言を浴びせていた。
「おい、そこの小童共!邪魔だ、散れ!踏み潰すぞ!」
恐ろしい形相で怒鳴られ、子ども達は青ざめながらその場を去った。
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