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みんな同じ空の下
第18章 雨宿り
「大層なご高説だな。だが…、俺は考えを改める気は、ない。あの方に出会ってからこれまで、俺はこの為に生きてきたんだ」
シバの意志の強さに、リノは拳を握り締めた。
「国家反逆罪は大罪です。……貴方達の計画はこの国そのものに大きく影響します。そして私は警備局第二警邏隊所属、キオ・メイです。国家反逆計画を聞かされた今、私は、貴方を捕らえるしかありません」
「…そうか」
シバは寂しげに笑った。
「だが俺はまだ捕まるわけにはいかないんだ」
シバがそう告げた時、突然空が暗くなり、雨が降り出した。
「雨か。この分だとしばらく止みそうにないな…」
黒い雲に覆われた空を見上げてシバは呟いた。
「さっき、お前の母君の墓の隣に廃家があっただろう。そこで雨宿りしよう」
雨は体温も体力も無遠慮に奪っていく。一向に止む気配のない雨を凌ぐ場所は必要だった。
リノはシバの提案に頷き、廃れたかつての我が家まで走った。
シバの意志の強さに、リノは拳を握り締めた。
「国家反逆罪は大罪です。……貴方達の計画はこの国そのものに大きく影響します。そして私は警備局第二警邏隊所属、キオ・メイです。国家反逆計画を聞かされた今、私は、貴方を捕らえるしかありません」
「…そうか」
シバは寂しげに笑った。
「だが俺はまだ捕まるわけにはいかないんだ」
シバがそう告げた時、突然空が暗くなり、雨が降り出した。
「雨か。この分だとしばらく止みそうにないな…」
黒い雲に覆われた空を見上げてシバは呟いた。
「さっき、お前の母君の墓の隣に廃家があっただろう。そこで雨宿りしよう」
雨は体温も体力も無遠慮に奪っていく。一向に止む気配のない雨を凌ぐ場所は必要だった。
リノはシバの提案に頷き、廃れたかつての我が家まで走った。