パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第19章 嫉妬

馬を使って一日で王都へ戻ったリノは、邸に帰るなり、ハクトの所在を家令に確認した。
「ただいま戻りました。ハクトは警備局ですか？」
「ハクト様なら、書室で仕事をされていますよ。ただし、リノ様。会うなら湯浴みをして服を換えてからです」
確かに生乾きのまま着てしまった服は少々臭気が気になるし、絞った時にできた皺が強く残っている。体は土や埃で汚れていた。
わかりました、と返事をしたリノは、湯浴みをするため浴場へ向かった。
体を清めるために服を脱ぐと、胸や腹にシバに唇で肌を吸われた跡がまだ残っているのがわかった。
なるべくその赤い斑点から目を逸らし、体を清めた後、リノは清潔な男物の服を着て、布で拭いて乾かした髪を一つの束にして結い直した。