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みんな同じ空の下
第21章 偽りの恋と真実の愛
「もう今日はここで呑むことにしたよ。女将、いつものお酒ちょうだい。適当な肴もつけてよ」
「はいはい」
注文を受けて女将が持ってきたのは、ニナも高価だということだけは知っている酒と、野菜を甘辛い味付けで炊いたものや、魚介の煮物だった。
出されたそれらを、ナミキは美味そうに口にする。
警邏長という肩書きがあるからには警備局の幹部なのだろうが、ナミキを見ていると、とてもそんな大層な地位にいるとは思えないくらいに軽薄さが目立つ。