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みんな同じ空の下
第22章 心を占めるもの
「………ナミキさん」
「ニナちゃんが地下牢に入っているって聞いたから、特別に入れてもらったんだ。それにしても何か陰気なところだよね、ここ。薄暗いし、空気も湿っているし」
牢の鉄格子を挟んで、ナミキはニナの正面を向いて座り込んだ。
「ニナちゃんが、警備局の情報を流していたって聞いたよ」
ナミキが真っ直ぐな視線をニナに向ける。
その目からナミキが何を考えているのか、ニナにはわからなかった。
「…そう、ですか…」
「僕、監理管に呼び出されてさ。すっごく厳しい顔で何も知らなかったのかって訊かれたんだ」
くつくつと、愉快そうにナミキが笑う。
何がそんなに面白いのだろう。
騙されていたというのに。
「――知っていたに決まっているのにね」
え、とニナの口が阿呆のように開いた。
「ニナちゃんが地下牢に入っているって聞いたから、特別に入れてもらったんだ。それにしても何か陰気なところだよね、ここ。薄暗いし、空気も湿っているし」
牢の鉄格子を挟んで、ナミキはニナの正面を向いて座り込んだ。
「ニナちゃんが、警備局の情報を流していたって聞いたよ」
ナミキが真っ直ぐな視線をニナに向ける。
その目からナミキが何を考えているのか、ニナにはわからなかった。
「…そう、ですか…」
「僕、監理管に呼び出されてさ。すっごく厳しい顔で何も知らなかったのかって訊かれたんだ」
くつくつと、愉快そうにナミキが笑う。
何がそんなに面白いのだろう。
騙されていたというのに。
「――知っていたに決まっているのにね」
え、とニナの口が阿呆のように開いた。