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みんな同じ空の下
第23章 始まり
「咬龍団の伝達役が、ニナ・カヤだと判明した」
ハクトが告げた事実に、ナミキが顔色を変えることはなかった。
「…ナミキ。ニナはお前は関係ないと供述していたが、このことを本当に知らなかったのか?」
「知っていましたよ」
ハクトの問い掛けに、ナミキはあっさりと答えた。その顔からは笑みが消えていた。
「ニナと夫婦になる前から、彼女が伝達役であることは知っていました。知っていて、今まで黙っていました」
ナミキは淡々と述べていた。
リノも、ハクトも、アンリも、誰も何も言えなかった。
ただ判っていたのは、ナミキがニナを伝達役と知っていながら報告をせず隠していたことは、警備局の規則に背き、その違反性と悪質性が高いことだった。
「………一つ提案がある」
沈黙が続いた後、ハクトが口を開いた。
ハクトが告げた事実に、ナミキが顔色を変えることはなかった。
「…ナミキ。ニナはお前は関係ないと供述していたが、このことを本当に知らなかったのか?」
「知っていましたよ」
ハクトの問い掛けに、ナミキはあっさりと答えた。その顔からは笑みが消えていた。
「ニナと夫婦になる前から、彼女が伝達役であることは知っていました。知っていて、今まで黙っていました」
ナミキは淡々と述べていた。
リノも、ハクトも、アンリも、誰も何も言えなかった。
ただ判っていたのは、ナミキがニナを伝達役と知っていながら報告をせず隠していたことは、警備局の規則に背き、その違反性と悪質性が高いことだった。
「………一つ提案がある」
沈黙が続いた後、ハクトが口を開いた。