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みんな同じ空の下
第23章 始まり
「……ニ、ナ…」
「やっと、お会い出来ましたね」
「どうして、ここに…?」
動揺を隠せないナミキに、ニナは優しく笑いかける。
「警備局での取り調べが終わって、先日、王都追放処分が下りました。王都を出る前に水鳴館にご挨拶に行った際、女将さんからナミキさんの故郷を教えて頂いたのです」
「女将が?」
「ええ。たった一度、かなり酔っていた時に故郷がこちらの村だと仰っていたのを、女将さんはずっと覚えていたんですって」
ですから、とニナが続ける。
「来てしまいました」
「離縁した男に今更何の用?」
ナミキが素っ気なく訊くと、ニナは笑みを深くした。
「やっと、お会い出来ましたね」
「どうして、ここに…?」
動揺を隠せないナミキに、ニナは優しく笑いかける。
「警備局での取り調べが終わって、先日、王都追放処分が下りました。王都を出る前に水鳴館にご挨拶に行った際、女将さんからナミキさんの故郷を教えて頂いたのです」
「女将が?」
「ええ。たった一度、かなり酔っていた時に故郷がこちらの村だと仰っていたのを、女将さんはずっと覚えていたんですって」
ですから、とニナが続ける。
「来てしまいました」
「離縁した男に今更何の用?」
ナミキが素っ気なく訊くと、ニナは笑みを深くした。