この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
みんな同じ空の下
第25章 休暇

リノもまた、この偶然に驚いてはいたが、同時に苛立ちも感じていた。
なぜ、捕縛権のない時にばかり遭遇してしまうのだろう。
今なら状況証拠だけで捕まえることだってできるのに。
訊きたいことも山程ある。
国家に刃向かう気持ちは今も変わっていないのだろうか。
ニナが捕まっていたことは知っているのだろうか。
これから咬龍団はどう動いていくのだろうか。
睨むようにシバを見ていると、饅頭屋の店主の明るい声が飛んできた。
「はいよ、兄さん!肉饅頭だ!」
「ああ」
銭を払い、肉饅頭を受け取ったシバは、それを食べながらするりと人混みに溶けていった。
なぜ、捕縛権のない時にばかり遭遇してしまうのだろう。
今なら状況証拠だけで捕まえることだってできるのに。
訊きたいことも山程ある。
国家に刃向かう気持ちは今も変わっていないのだろうか。
ニナが捕まっていたことは知っているのだろうか。
これから咬龍団はどう動いていくのだろうか。
睨むようにシバを見ていると、饅頭屋の店主の明るい声が飛んできた。
「はいよ、兄さん!肉饅頭だ!」
「ああ」
銭を払い、肉饅頭を受け取ったシバは、それを食べながらするりと人混みに溶けていった。

