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みんな同じ空の下
第30章 静かなる大捕物
「警備局です。…咬龍団の皆さんですね」
扉を空けた人物――リノは抑揚のない口調で確認した。
「キオ。いたか」
「はい、アンリ副警邏長。――彼らが、咬龍団です」
リノはアンリに短く報告した。
「そうか。よくやった」
アンリが「いたぞ」と外に向かって呼び掛けると、続々と警備局の人間が水車小屋に集まってくる。
「全員動くな。捕縛する」
アンリが咬龍団に命じ、その面々を見回していると、その途中で彼は息を呑んだ。
「…っ」
「…どうされました?」
リノが声を掛けるが、アンリは答えない。
顔色は酷く悪かった。
「なんで、貴方が咬龍団と…」
アンリの目は、ただ一点を見ている。
扉を空けた人物――リノは抑揚のない口調で確認した。
「キオ。いたか」
「はい、アンリ副警邏長。――彼らが、咬龍団です」
リノはアンリに短く報告した。
「そうか。よくやった」
アンリが「いたぞ」と外に向かって呼び掛けると、続々と警備局の人間が水車小屋に集まってくる。
「全員動くな。捕縛する」
アンリが咬龍団に命じ、その面々を見回していると、その途中で彼は息を呑んだ。
「…っ」
「…どうされました?」
リノが声を掛けるが、アンリは答えない。
顔色は酷く悪かった。
「なんで、貴方が咬龍団と…」
アンリの目は、ただ一点を見ている。