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第8章 少女が「女」を捨てた日 ～其の参：二年前～

しかし、いくら普段から男の格好をしていようと本来の性別は女である。警備局を女性が受験した前例はなく、試験前からリノは弾かれそうになったが、試験官を務めていたナミキとアンリが実力を見るだけならいいだろうと監理官に働きかけたことにより受験することは出来た。
リノは実力としては問題が無いどころか、成績は最優秀であった。
だが、実力があっても、リノが女である事実が合格の邪魔をした。
監理官が前例がないことを理由に採用を躊躇ったのだ。