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愛すバー
第8章 モモ愛すバー
淳一の妊娠を知ったのは皮肉にも淳治が亡くなってからだ。
私は淳治の忘れ形見と思い、淳一を出産し、大事に育てた。
かと言っても保険金だけでは生活はできない。
淳一が二つになる頃、私は中野に移り、小さな小料理を始めた。
店の二階が住まいになっており、淳一の面倒見ながら女手一つでの生活が始まった。
でも子供という授かりものはやはり強い。
この子の為ならと思うと、なんでもできる。
私は淳一の成長だけを楽しみに静かに静かに穏やかに流れていった。