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甘く、深く、繋がって
第14章 疑心暗鬼
頬を包んでいた右手が後ろ頭に回されて、そのまま胸に引き寄せられた。
「続きは夜、ね?」
密着した頭に直接響く甘い声。
小さく頷いたところに
トントン
控え目なノックの音。
びっくりして身体が固まった。咄嗟に斎藤さんを押し返したけれど、逆にまた唇を覆われて……
「タク、時間」
扉の向こうから聞こえたのは桐生さんの声。
「分かりました」
一瞬離れて端的に応じはしたたものの、すぐに唇を重ねられた。
「ふっ、ぅん……」
舌を絡め取られ、甘い刺激に身体の奥が熱をはらむ。
や……
だ、め……
息が苦しい。
涙で視界がボヤケる。
上顎を伝い、歯列の裏をなぞられて
「ふぁ……ぁあっん」
ゾクゾクと身体が震える。立っていられなくなりそうで、無意識に斎藤さんの首に両腕を回していた。
柔く吸われて、絡め取られ、止まらない責めに頭の芯がボーッとなる……
ジュルと派手な音をたて唾液を吸い上げられた。下唇を甘く噛んで、斎藤さんが頭を起こす。
「っはぁ……」
思考力を奪われた私は斎藤さんを見上げるしか出来なくて。
見るものを魅了する左右バランスの取れたシンメトリー。形の良い眉の下、目尻の下がった優しい瞳には私の顔が写り込んでいて、どうしようもなく泣きたくなった。
「続きは夜、ね?」
密着した頭に直接響く甘い声。
小さく頷いたところに
トントン
控え目なノックの音。
びっくりして身体が固まった。咄嗟に斎藤さんを押し返したけれど、逆にまた唇を覆われて……
「タク、時間」
扉の向こうから聞こえたのは桐生さんの声。
「分かりました」
一瞬離れて端的に応じはしたたものの、すぐに唇を重ねられた。
「ふっ、ぅん……」
舌を絡め取られ、甘い刺激に身体の奥が熱をはらむ。
や……
だ、め……
息が苦しい。
涙で視界がボヤケる。
上顎を伝い、歯列の裏をなぞられて
「ふぁ……ぁあっん」
ゾクゾクと身体が震える。立っていられなくなりそうで、無意識に斎藤さんの首に両腕を回していた。
柔く吸われて、絡め取られ、止まらない責めに頭の芯がボーッとなる……
ジュルと派手な音をたて唾液を吸い上げられた。下唇を甘く噛んで、斎藤さんが頭を起こす。
「っはぁ……」
思考力を奪われた私は斎藤さんを見上げるしか出来なくて。
見るものを魅了する左右バランスの取れたシンメトリー。形の良い眉の下、目尻の下がった優しい瞳には私の顔が写り込んでいて、どうしようもなく泣きたくなった。