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第15章 守りたい

兄貴の卒業アルバムを開いたのは昔みゆきに、従兄が兄貴と同級生だと聞いたのを思い出したから。みゆきが真純に接触しているとしたら、何でも相談するほど仲が良いと言っていたその男を使う可能性がある。
そう思って、見付けた。

黒田孝之

店で真純に手を出した、あの男。
コイツとみゆきが繋がってる証拠はない。でも、全員が上がり何時ものように一人最後に確認した店のメール。そこに疑いを確証に変えるモノが届いていた。

ウィルスチェックを掛けて残ったメールを開く、その指が止まる。
画面一杯に表示されたのはあの男に抱き寄せられ、キスされる真純の映像。ご丁寧にも水音が聞えそうなほどズームアップで映されて、危うくマウスを叩き壊しそうになった。

……真純
また、何やってんの？
簡単に許してんじゃねぇよ

冷静に見れば、無理やりされてる事は明らかで。真純は嫌がって身体が退けている。
この前俺もみゆきにヤラレた。でもだからと言って真純のキスを許せる訳もない。
光の加減からおそらくは朝、多分ここの前の通り。それ以上の状況は分からない。

もうしないって言ったよな？
アレじゃ抑止になんねぇの？