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甘く、深く、繋がって
第4章 水族館
涙の浮かんだパッチリ二重。右目の端の小さく並んだ双子の黒子。
よく転ぶ子だなと思って……先日も感じた既視感。
手を繋いでいたのに転ばせてしまった。屈み込んで至近距離で見た半涙きの顔が記憶の中の幼女とダブる。
気付いた瞬間心臓が跳ねた。
マスミちゃん、だ。
うっわ……
ヤバイ、ドキドキする。
蘇る幼い記憶。
小学二年の終わり、公園で会った女の子。
その時も転んで泣いていた。泣き顔がとにかく可愛くて、ドキドキした。もっと泣き顔を見ていたいと思ったけど、この子を笑顔にしたいと思ったんだ。
擦り剥いて血のにじむ彼女の膝を水道で洗ってハンカチで覆い、夕焼けこやけが流れるまで一緒に遊んだ。たくさん笑って名前で呼び合うまで仲良くなったのに、その後何度公園に行っても会えなかった。
あれが、初恋。
蘇る、ただ人を愛すると言う気持ち
……そっか、だから俺、真純が欲しいのか。
街中でぶつかりそうになった時、見上げてくる彼女を啼かせたいと思った。その理由が分かった。
俺、真純の事……『好き』なんだ。
よく転ぶ子だなと思って……先日も感じた既視感。
手を繋いでいたのに転ばせてしまった。屈み込んで至近距離で見た半涙きの顔が記憶の中の幼女とダブる。
気付いた瞬間心臓が跳ねた。
マスミちゃん、だ。
うっわ……
ヤバイ、ドキドキする。
蘇る幼い記憶。
小学二年の終わり、公園で会った女の子。
その時も転んで泣いていた。泣き顔がとにかく可愛くて、ドキドキした。もっと泣き顔を見ていたいと思ったけど、この子を笑顔にしたいと思ったんだ。
擦り剥いて血のにじむ彼女の膝を水道で洗ってハンカチで覆い、夕焼けこやけが流れるまで一緒に遊んだ。たくさん笑って名前で呼び合うまで仲良くなったのに、その後何度公園に行っても会えなかった。
あれが、初恋。
蘇る、ただ人を愛すると言う気持ち
……そっか、だから俺、真純が欲しいのか。
街中でぶつかりそうになった時、見上げてくる彼女を啼かせたいと思った。その理由が分かった。
俺、真純の事……『好き』なんだ。