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甘く、深く、繋がって
第25章 始まりの夜
チカチカと瞬いた光が薄らぎ、身体から力が抜ける。一人では立っていられなくて、凭れ掛かった私を拓真さんが抱き止めてくれた。
「ますみ」
名前を呼ばれただけ。なのに、その柔らかな声に泣きたくなる。

『愛してる』

言葉にしなくても、そう思ってくれているのが伝わって。
「たくま、さん」
力の入らない腕で、それでもギュッと拓真さんに抱き付いた。


シャワーで濡れたネグリジェはお風呂場で脱がされた。バスローブを羽織らされ、バスタオルで頭を包んで抱き上げられる。バスルームを出てそっと下ろされたのはキングサイズの広いベッド。
布団を掛けて額にキスを一つ。
「ちょっと待ってて?」
拓真さんがベッドを離れた。
腰にバスタオルを巻いただけ。淡いオレンジの間接照明に照らされて、無駄のない引き締まった背中に影が出来る。服を着ている時は細く見えるのに、脱ぐと鍛えられてるのは明らかで。後ろ姿にドキドキする。
恥ずかしくなって頭の上まで布団を引き上げた。
ギシッとベッドの軋む音。拓真さんが隣に滑り込んで来た。
「何隠れてるの?」
トンとヘッドボードに置かれた小箱はコンドーム。拓真さんはいつもちゃんと着けてくれる。
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