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五十嵐さくらの憂鬱。
第3章 …3
「いやらしい顔。彼氏がそんな顔他の男に見せてるって知ったら
どう思うかな…」

意地悪く微笑むと
さくらの喘ぎ疲れた唇を舐めて潤す。

「口開けて」

いや、と形ばかりの否定をすれば
顎を持たれて上を向かされる。

「早く」

ほら、と急かされて微笑まれ
さくらは恥ずかしさに全身が赤くなったまま戻らなくなるんじゃないかと心配しながら
口を開ける。

「いい子だね。ご褒美だよ」

そう言って樹は
唾液をさくらに流し込んだ。

「ん…っ!」

驚いてもがくと、押さえつけられる。
その間にも、樹の唾液がさくらの中に入り込み
口内を満たしていく。

「ん…やっ…」
「嫌じゃない。飲むんだ」

口を手で塞がれて
苦しくてその手を剥がそうとする。
手はぱっと離され、空気を求めると共に
樹の唾液をゴクリと飲み込んだ。

「や…」

ーーー飲んじゃったーーー

呆然とするさくらの顎を持って上を向かせると
樹の意地悪な笑みが返ってきた。

「美味しかった?」

それに首を横に振ると
味を覚えさせないとだな、と
またもや口の中に唾液を垂らしてきた。

「ん…んぅ…ん…や、やぁ…っ」

それを飲み込まされ、
さくらは半分涙目になった。

「大丈夫。そのうち、やみつきになって
自分から欲しがるよ」

それにさくらは絶対ならないと確信を持って
首を横に振る。

「なるよ、さくら。
だって、俺に感じる身体にされてるところだもん。
唾液の味を覚えたら
キスしただけでびちゃびちゃになる」

断言できるよ、と樹は笑った。

「全部、彼氏のためだろ?
彼氏とのセックス、気持ちよくなりたいだろ?」
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