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五十嵐さくらの憂鬱。
第7章 …7
「オモチャは何されても文句言うなって、いったじゃないですか!」
「さくら…それ以上は…」
「だったらもっと…もっと、痛いのさえ気持ち良くなるようにしてよ…!」
「さくら!」

キツく抱きしめられて
さくらは泣いた。

「さくら。落ち着いて。どうしたの?」

ズルズルと膝が崩れ落ち、
樹は仕方なく、靴を脱いでさくらを抱きかかえると
ソファに座らせた。

さくらが泣いているのをよそに
キッチンでなにやらゴソゴソしはじめる。
さくらは嗚咽を漏らした。

「ほら。顔上げて。これ、飲んで」

樹はカップに入ったココアを机に置き
さくらの隣に深く腰掛けた。
さくらはココアを持つと、おとなしく口に運ぶ。

「熱いから気をつけて」

言われて、さましながら飲む。

「…おいしい…」
「よかった」

樹はほっとしたのか、
背もたれに深く寄りかかった。

「落ち着いて。何があったか、教えて」

頭を撫でると、さくらは樹に寄りかかってきた。
樹はたまらない気持ちになった。
彼氏のクッションなんてごめんだ。
いままでは。
さくらだったら。
さくらだったら、欲しい。
でも、気持ちが向かないのは、嫌だ。
樹はいつになく自分のエゴが渦巻くのを感じていた。

「光輝が…光輝が…痛いことしてきて…」

樹はその言葉に
かあ、っと頭に血が上るのを感じた。

「痛くて…でもやめてくれなくて…」

さくらはたんたんと話しながら
目からポタポタと涙をこぼす。
それがマグカップのココアに入り込み
しょっぱくなってしまうのではないかと思うほど
目から大粒の涙が出ていた。

「あんな光輝いやだ…。
痛いのに、痛くないって決めつけて…」

先輩のせいです、とさくらがつぶやく。

「先輩のせいで、私が感じやすくなっちゃったから…だから光輝が…」
「ちょ…なんのことだよ」

樹は慌てた。わけが分からず
泣くさくらにどうしていいか分からず
たじたじになった。
背中をさすりながら、頭を撫でていると
ふと、胸元に痛々しい痕を見つけた。

「さくら、これ…」

樹が服の隙間から、その痕を触った。
さくらの身体が震える。

「これ…。どうした。何された?」

赤くなり、うっ血している。
ものによっては、歯型とともに血がにじみそうになっていた。
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