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リリスの双子 ―悪魔が見た男女の記録―
第5章 幼い令嬢
呆然としたままのジャンマルクと、不遜な笑みを浮かべるミュカを残して、アルベリオは部屋を後にした。
コレットは少年の腕の中で泣きじゃくっていた。
「ううう……! ひっく!」
とある部屋につく。
アルベリオに与えられている客間だ。
テーブルの上には、薬草を磨り潰す器具や、書き途中のメモが置かれている。
コレットは清潔なベッドの上に降ろされた。
「大丈夫、手当てするだけだから」
まだ怯えているコレットにアルベリオは言った。